Vagrant Story

ジョン・ハーディン

John Hardin

メレンカンプ教団の主要人物。29歳。公爵邸占拠事件では、シドニーの片腕として指揮を取り、公爵邸撤退の折、人質としてジョシュアをレアモンデに連れ去った。シドニーは組織的には上官にあたるが、その関係は同輩程度の近い真柄にある。剣の腕も冴えるようだ(公式サイトを見る限り)。

負の能力

「離れた場所の出来事を見る」ことが出来る。

ハーディンの目的

彼がメレンカンプの一員としてシドニーに付き従い奉仕する理由には、彼が抱く社会への復讐が根本にあることが、メルロースとのやり取りから劇中で明らかになる。

もともと彼はバレンディアの国家保安庁に勤めるエージェントだったが、とある事件で、裏切り裏切られ投獄された経験から、自らに不正を働かせた社会に対して憎悪を抱くようになった。以下は劇中でのその心境を語った場面の抜粋である。またこの場面から、ジョシュアを自分の弟と重ね合わせ特別な感情を抱いていることも分る。

…国家保安庁に属していたときのことだ。
オレはある任務についての調査を受けていた。
それは敵国の反体制派へ武器を秘密裏に流すという特殊任務に対する調査だった。
その武器の一部が先方に届いていないというのだ。
武器の一部を横流しし闇ルートでさばいて小銭稼ぎをしているヤツがいると。
…皆がやっていたことさ。
犯人はオレだけじゃない。
そのとき、やつらはオレに取り引きを持ちかけてきた。
免責を保証する代わりに仲間を売れとね。

…オレにはひとまわりも年の離れた弟がいた。
弟は病気だった。
いつ死ぬかも知れない病気だったんだ。
金も、自由も欲しかった…。
オレは仲間を売った。
だが、ヤツラはオレを自由にしなかった。
牢獄から逃げた時、弟はすでに死んでいたよ……。

目的の手段とその末路

つまりハーディンは社会に対する復讐を目的としていて、その手段として魔を選んだ。そして、当時国王暗殺を企てていた(と思われる)メレンカンプと利害が一致し、シドニーと意気投合したのだろう。結果的に、彼は復讐の陽の目を見ることなく落命するが、落命の間際、彼は瀕死であるにもかかわらず、ジョシュアとメルロースを手引いてレアモンデから脱出させた。

「良心とその呵責」こそが彼の心を縛り付けていたのではなかろうか。そして、社会への復讐も苦悩の末にのこった自らの呪縛から逃げる為の手段に過ぎなかったのだろう。彼が今まさに最期を迎える時、ジョシュアが放った一言は、彼にとって不幸にも「幸せ」だったに違いない。彼の肉体が消えかかる時の微笑がそれを物語っているように感じる。自らの呵責の呪縛を解きほぐしたのは、時に“魔”であり、そしてジョシュアの存在が大きかったであろう。

あくまで個人的な意見だが、メルロースが言ったような「自分の弱さを転嫁し、弱者の振りをするような人間」、特にハーディンのように弱さと良識を持ち合わせた人間は、果たして魔を手に入れたとしても、魔を使ってまで社会に対して復讐を成し得ただろうかと疑問に思う。つまり、ハーディンはそこまで残酷な人間だろうか? あるいは残酷になれただろうか?

関連事項

剣の腕前

イラストでは腰に剣を佩いているが、劇中これを払う姿を見たことがない(と思う)。国家保安庁とかいういかにもヤバイ組織でヤバイ仕事をしていたのだから、それなりの豪傑だろうが、その活躍が見れなかったのは少々寂しい。

January 8, 2005 | Person, Vagrant Story

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