Vagrant Story

バルドルバ公爵邸占拠事件

貿易都市グレイラントにて深夜未明、バルドルバ公爵邸が占拠された。首謀者はメレンカンプ教団の教祖シドニーロスタロット。教団の信者数十名とともに公爵低を占拠し、同時に一家を人質に取って邸内に立て篭もった。このさい発表された彼らの要求は二つ。すなわち、現在投獄中であるメレンカンプ教団の信者の釈放と、現法王バドゥイズムの辞任である。

これに対し、VKP(バレンディア治安維持騎士団)は重犯罪者処理班の投入を決定。現地にリスクブレイカーと情報分析官を派遣した。また、これとほぼ同時刻に、法王庁は傘下の聖印騎士団を当局には無断で現場に派遣した。

聖印騎士団らの強攻突入によって事件は終息に向かうが、その混乱に乗じてアシュレイ・ライオットが邸内に潜入。シドニー・ロスタロットと接触したが、バルドルバ公爵の息子ジョシュアを人質に取られ、あと一歩のところで逃げられてしまった。

公爵邸占拠の目的

シドニーは、一家を人質にとって「仲間の釈放」と「バドゥイズムの退陣」の二つを要求しているわけだから、その目的は明らかなようだが、これはほとんど表向きの要求に感じてならない。何故なら、その後のストーリー展開から見て、シドニーにとってこの二つの要求はなんの意味も無いからである。シドニーにとって占拠事件は何を意味していたのか。

仮説1:血塗れの鍵を探していた

占拠事件でのシドニーとハーディンのやり取りから、公爵は邸内に何かを隠しており、シドニーがそれを探そうとしていることが分る(これはアシュレイも一部始終を聞いている)。そこでストーリー的に妥当なのが“血塗れの鍵”となる。事実、劇中はさも当然のごとくこの仮説が正しいかのようにストーリーが進んでいく。だが、物語の終盤に入ると、実はシドニーはその鍵のありかを既に知っているのである。当然、占拠事件時にも知らなかったはずは無いだろう。この矛盾を解決するような“他の何か”を探していたのだろうか?

仮説2:占拠事件は狂言だった

占拠事件はシドニーと公爵の狂言だったのではないだろうか。つまり、シドニーによる占拠事件は、魔を望む者たちをおびき寄せ排除する為の蒔き餌だったのではないかということである。実際、この占拠事件が聖印騎士団の介入を決定付けた訳だし、リスクブレイカーの投入によって議会も介入したことを意味する。

占拠が狂言だと定義すると、シドニーの真の目的は劇中のオープニングですでに断念されているように思える。大聖堂でのシドニーとアシュレイの間にあった以下のやりとりがこれを如実に裏付けている。

…説得にいったんだがな。
アイツは自分の命よりも
この街を消すことが優先だとさ。
逆に頼まれたよ…。
この力を利用したい者には
渡すな…とね。

おそらく、この言葉が占拠事件の動機そのものではないかと思う。

仮説3:ジョシュアを魔の継承者にしようとした

これは仮説2と一部重複する。占拠事件後、ジョシュアは人質として連れ去られたわけだが、実際ジョシュアは人質としての役割を果たしていない。シドニーの実の弟であるが故に、また、果たせるはずがないのである。では、何故シドニーは彼を連れ去ったのか。仮説2でも記述したように、シドニーは劇中の冒頭からすでに真の目的を断念しているように感じる。そうだとすると、魔を利用されないように然るべき人間に魔を継承させ、公爵と自らの死後の憂いを断たなければならない。そこで、当初はジョシュアを継承者にしようとしたのではないだろうか。

関連事項

真の目的

シドニーの真の目的は“バルドルバ公爵の命を救う”ことで、当サイトでは一致させている。詳しくは「シドニー・ロスタロット」の項目を参照されたい。

January 8, 2005 | Vagrant Story, War and Incident

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