人は常に便利であることを追及している。それはおそらく有史以来から続く営みであり、産業革命というビッグバン以後めざましい便利が世界に溢れた。例えば人間の労働が人間によって作られた機械が行うようになったことはとても大きな要素の一つだろう。また何気なく使うようになったインターネットは何処へ出かけることもなくコミュニケーションを実現させ、情報の獲得を容易にし、財やサービスの売買も可能にした。
だが不思議なことに人というのは時々思い出したように不便利さを愛でるとことがある。これは大きな潮流に逆らう強引な自己主張でもなければ葛藤でもない。なぜなら、そういった不便利さを愛でるとき、我々は時に無意識であり、もし意識していたとしても誰に言うことも無く完結するからである。そして重要なのはその不便利さを改善しようとは思わず、継続してその不便利さを経験するところである。
おそらく、不便を億劫に感じ取り利便を追求する一方で、不便を追及するのもまた人間の正直な心のあり方なのだろう。
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