Entry

July 12, 2005

身よりも心が寒いせいだろう

そもそもおれは未練者だ。ともすると、人肌を恋う嬰児のような、乳くさい感傷に恋々と心を揺すられ、孤独をさびしがり、暖かそうな人の家庭の灯が羨ましくなる。なんたるさもしい心だろう。なぜ、自分に与えられたこの孤独と漂泊に、感謝を持ち、理想を持ち、誇りを持たないか

中略

――理想のない漂泊者、感謝のない孤独、それは乞食の生涯だ。西行法師と乞食とのちがいは、心にそれがあるかないかの違いでしかない

吉川英治『宮本武蔵(三)』講談社 P178 火の巻 孤行八寒

July 12, 2005 | Anthology

track back

URL:(http://www.vagrantmuse.com/mt/mt-tb.cgi/52)

comment

post a comment

cookie:

« 作法は心がまえ | アウトプットコンプレックス »

sub menu

calender

July 2005
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

latest entry